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Book Data : 複雑系 ─ 科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち

『複雑系 ─ 科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち』M・ミッチェル・ワールドロップ (M. Mitchell Waldrop)/新潮文庫

原題 :

COMPLEXITY - The Emerging Science at the Edge of Order and Chaos

出版社 :

新潮文庫

原書刊行年 :

1992 (1996)

ISBN / C :

4-10-217721-3 / c0140

私的分類 :

科学

備考 :

目次

  • まえがき
  • 第1章 アイルランド的ヒーロー ─ 世界のダイナミクスをとらえる新経済学
    • 科学者を育てた教育
    • 海岸での啓示
    • 要点は何かね?
    • 聖なる基盤を汚す
  • 第2章 老年急進派の反乱 ─ サンタフェ研究所の胎動
    • ジョージ・コーワン
    • 上級特別研究員
    • マレー・ゲルマン
    • ジョージ・コーワン
    • フィル・アンダースン
    • 「俺はここで何をしているんだ?」
    • ジョン・リード
    • ケン・アロー
  • 第3章 悪魔の秘密 ─ 生命の起源を探る遺伝子ネットワーク研究
    • カオス
    • 秩序
    • 死と生
    • サンタフェ
  • 第4章 君ら、本当にそんなこと信じてるのかね? ─ 経済学者と物理学者の理解・不理解
  • 第5章 遊技名人 ─ 〈複雑適応系〉としての世界
    • 不断の斬新さ
    • 可能性の広大な空間
    • 構成要素
    • 心の創出
    • 戻るべき所
  • 第6章 生命はカオスの縁に ─ 人工生命が語る生命の本質
    • “啓示”はマサチューセッツ総合病院で起きた
    • 脳の自己集合
    • 人工生命
    • カオスの縁
    • いいぞ、いいぞ、突っ走れ!
  • 第7章 ガラス箱のなかの経済 ─ 株を売買するコンピュータ
    • 駆出しのディレクター
    • サンタフェ流アプローチ
    • ダーウィンの相対性原理
    • 知の海中実験室
  • 第8章 カルノーを待ちながら ─ 〈新しい第二法則〉誕生の予感
    • 人工生命の論文集
    • 新しい第二法則
    • 創発
    • カオスの縁
    • 成長する複雑性
    • 曲射砲弾の弾道
    • 宇宙の申し子
    • さんざんな目に
  • 第9章 その後のサンタフェ研究所 ─ 二十一世紀の地球のための科学
    • 複雑さの道(タオ)
    • 修道僧の毛衣
    • 陽光を浴びて
  • 訳者あとがき 田中三彦
  • 解説 西澤潤一

Note

  • ブライアン・アーサー
    • 経済学者・アイルランド出身。収穫逓増
    • IIASA(国際応用システム分析研究所)
    • ホーレス・フリーランド・ジャドスン『分子生物学の夜明け』
    • フランソワ・ジャコブとジャック・モノー/フランスの生物学者/ノーベル賞/DNAは一種の分子規模のコンピュータであり、細胞がどのようにみずからを構築し、どのように修復し、一個の受精卵がどのように外界と相互作用するかを指揮している。
    • イリヤ・プリゴジン/ベルギーの物理学者/非平衡の熱力学/ノーベル賞。エネルギーと物質の流れが十分に大きいと、第二法則による定常的崩壊は部分的に逆転してしまうことがある。/自己組織化構造
    • 自己組織化/自己強化/ポジティブ・フィードバック
    • ロック・イン/QWERTYキーボード/Beta対VHS/Microsoft Windows
    • 予測できるなら、それはそれで結構なことだ。だが科学の本質は〈説明〉、つまり、自然の基本的なメカニズムを明らかにすることにある。/予測は科学の本質ではない。科学の本質は理解と説明にある。
    • 「科学の世界に身を置かない者は、ともすると、科学は演繹によって成り立っていると考えがちだ。だが実際には、科学はおもにメタファーによって成り立っている」
    • ゲーデルの不完全性定理/チューリングの決定不可能性/「どんなものも、完全にとらえることはできないし、また、論理というこぎれいな箱に閉じ込めることもできない」
  • ケネス・アロー
    • 経済学者。ノーベル賞
  • ジョージ・コーワン
    • 元ロス・アラモス研究所、研究部長
    • エルヴィン・シュレーディンガー『生命とは何か』1944
    • 非線形力学/全体はその部分の総和よりも大きいことがあり得る/手計算の困難⇒コンピュータの登場
    • 風が吹いたら桶屋が儲かる
    • ニュートンの時代から三百年間、物理学者たちは日常世界を、既知の法則に従う、基本的には整然とした予測可能なところ、と捉えていた。「線形的近似にさよならした瞬間、その先航海するのはとてつもなく広い海だ」
    • ロス・アラモス研究所/原爆製造。マンハッタン計画/オッペンハイマー、フェルミ、ボーア、ノイマン、ベーテ、ファインマン、ウィグナー/カオス理論
    • ピーター・カラザズ
    • スターリング・コルゲート
    • ニック・メトロポリス
    • ジャンカルロ・ロータ
    • コンピュータ科学/認知科学
    • こうしたことを実現させる唯一の道は多くの人間を夢中にさせることだ/科学的ホーリズム/「われわれは世捨て人のような人間、本を書くために研究室に閉じこもってしまうような人間は欲しなかった。われわれが必要としたのはコミュニケーションであり、興奮であり、相互の知的な刺激だった」
  • 1984年5月、サンタフェ研究所が法人化される。
  • マレー・ゲルマン
    • 粒子物理学者/カリフォルニア工科大学/雑色的好奇心/熱帯林保護運動/クォークの名付け親(ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』に出てくる造語から取られた)
  • フィル・アンダースン
    • 固体物理学者。ノーベル賞(1977)
    • 還元主義の流れを逆転させる。/自然法則の存在を信ずることは、宇宙が究極的には理解可能であると信ずることだ。
    • 創発的(エマージェント)/相転移(相転移は、一個の分子には何の意味もない)
  • スティーブン・ウルフラム
    • プリンストン高等学術研究所/セル・オートマトン/
    • 複雑性とは組織化──システムの構成物が相互作用する無数の可能な状態──の中にある
    • 四段階の〈普遍性のクラス〉/クラスIVの複雑性
  • 複雑性とは創発の科学である
  • ジョン・リード
    • シティコープ頭取
  • スチュアート・カウフマン
    • ペンシルヴァニア大学
    • ゲノムは一種のバイオコンピュータ
    • マカラックとピッツ/脳を〈and〉、〈or〉、〈not〉のような論理操作のネットワークでモデル化することが可能であると主張
    • ほとんどの生物学的分子は巨大な物質だ。/もしその種の物質形成が完全にランダムなものであるとすれば、たった〈一個の〉有用なタンパク質が生み出されるまでに、宇宙の年齢より長い時間を待たねばなるまい。
    • 自己触媒セット/原始のスープの複雑さがある閾値を超えると、相転移が起こる。自己触媒セットの形成はほとんど必然的なもの。十分に肥沃な原始のスープの中では、それは形成されねばならないのであり、生命は自発的にそのスープから「結晶化する」
  • ジョン・H・ホランド
    • ミシガン大学
    • 複雑適応系/複雑適応系の均衡状態を論じても本質的に無意味/それはけっしてそこに留まってはいない。複雑適応系はつねに進展し、つねに変化している。もしそのシステムが均衡状態に達してしまったら、それは安定ではなく死んでいるのだ。/「競合と協力は正反対のもののようにみえるかもしれないが、あるひじょうに深いレベルではそれらは同じコインの裏表だ」
    • ジェネラル・プロブレム・ソルヴァー/遺伝的アルゴリズム/スキーマ理論/クラシファイア・システム
    • BACHグループ/バークス、アクセルロッド、コーエン、ハミルトンとホランド
    • デイヴィッド・ゴールドバーグ/土木工学エンジニア/クラシファイア・システムを利用した例証(1983)
    • エコシステムのなかで、生物は単に進化するのではなく、共進化する。/いかなる複雑適応系においても、共進化は創発と自己組織化のための大きな力になっている。
  • クリス・ラングトン
    • 人工生命
    • ジョン・コンウェイの「ゲーム・オブ・ライフ」(ライフゲーム
    • ハング・グライダーの事故による大怪我/「自分の精神がよみがえってくるのを観察するという、妙な経験をしたよ」/「意識から切り離されたいくつものパターンが自己組織化し、寄り集まって、何らかの形で〈このぼく〉と一体になるのがよくわかった」
    • カオスの縁/「生命が誕生した場所はカオスの縁でもあるとぼくは信じているからね」/ボトムアップの原則/中央の制御によらない創発的現象/生命が分子というよりむしろその組織化のあり方に固有なものである。生命は文字どおりコンピューテーションそのもの。
    • だれかがある生き物を創造したとしても、その生き物に自分を拝み、いけにえを捧げるよう要求する権利があるのだろうか? その生き物の神として振る舞う権利があるのだろうか? その生き物がこちらの意のままに振る舞わなかったら、それを破壊する権利があるのだろうか?
  • 囚人のジレンマ/BACHグループのロバート・アクセルロッドがミシガン大学で主催した1970年代終りのコンピュータ・トーナメント/勝利の栄冠は全プログラムのなかでもっとも単純な戦略を持つ TIT FOR TAT(しっぺ返し)の上に輝いた。
  • ドイン・ファーマー
    • 『人工生命──きたるべき進化』1989/「人工生命の出現で、〈われわれは自分自身の後継者を創造する最初の被造物になるかもしれない〉」
    • アイザック・アシモフ「最後の問い」(最後の質問)/「光あれ!」
    • カオス理論は生きているシステムや進化の根本原理については、実際にはほとんど何もいうべきものを持ち合わせていなかった。
    • 「ぼくは生命や組織化が、ちょうどエントロピーの増大が避けがたいのと同じ程度に避けがたいものだという考え方に立っている」
    • コネクショニズム/ノード(格子点)のネットワーク
    • 科学の役割は〈語り部〉にある──この世界がどんなものなのか、また、この世界がどのようにしていまのような姿になったのかを説明する物語を語ること。創造神話、英雄伝説と同様に。
  • サディ・カルノー
    • フランスの技術者/1824年、後に熱力学第二法則として知られることになる所説を発表
  • ジョン・メイナード・スミス
    • 集団生物学者/サセックス大学/自然選択
  • タオイズムの宇宙──世界は一にはじまり、一は二になり、二は多になり、多は万物を生じた。

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