Reference Cards in The Library of Tail-Lagoon
Index > 野生の探偵たち (上)
Los detectives salvajes
白水社
1998
978-4-560-09008-4 / c0097
(p.364)
俺は自分の洞窟に帰った、郊外のにきび面(エル・ボラード)の岩場だよ。なんでまたそんな名前なんだかさっぱり分からないし、わざわざ誰かに訊いたこともない、最近は物事をあるがままに受け入れがちなんだ、そんな自分が心配だ。話を戻すと、俺は毎晩自分の洞窟に戻った、一人で、もう眠っちまってるみたいに歩きながら、それで帰り着くとろうそくを灯すんだ、ほかのと間違えないようにってことだ、エル・ボラードには洞窟が十以上あって、そのうち半分以上に人が住んでいたんでね、でも俺は一度も間違えたことはないさ。それから(中略)寝袋に入って、人生のことや、目と鼻の先で起きていること、分かることもあれば分からないこともある、分からないときのほうがほとんどなんだが、そんなようなことを考え始め、すると一つのことから別のことへと考えが及んで、またそれが別のことにつながっていって、そうこうしているうちに、飛んでるんだか這ってるんだか、どっちだっていいんだが、そんな格好でいつの間にか眠ってるって具合だ。
(p.409)
イエス・キリストの「金持ちとラクダと針穴のたとえ話」は誤植の産物かもしれない、というウリセス・リマの説。